内科・外科・歯科治療を行っております。外科手術に関しては場合により他院をご紹介いたします。
腸の中の寄生虫による感染症です。特に体の小さい、幼い子ウサギでは、生活環境の変化によるストレスにより発症することが多く認められます。
感染していても表面上は症状がないこともありますが、大概は栄養不良によって痩せています。感染が進行すると、泥状〜水様の下痢が始まり、食欲がなくなります。脱水と低栄養によって体力を奪われ、ついには命を落としてしまいます。
発症してから危篤状態になるまでが非常に早いので、コクシジウムの感染を疑った場合は、すぐに検便または試験的に内服を始める必要があります。食欲がなかったり、おしっこをしていない場合は皮下点滴が必要になります。
腸の損傷がひどくなる前に治療を開始できれば、多くは回復します。症状がなくても痩せている子ウサギは、はやめに動物病院で相談しましょう。
腸の中の寄生虫による感染症です。コクシジウムほど多くはありませんが、体の小さい、幼い子ウサギでは、生活環境の変化によるストレスにより発症することが多く認められます。
感染していても表面上は症状がないこともありますが、大概は栄養不良によって痩せています。ジアルジアは、腸の粘膜の表面に張り付いて、栄養吸収を阻害するためです。進行すると粘液状の便を含んだ下痢をすることがあります。
検便によって虫体を検出することで診断できますが、見つからないことも多く、試験的に内服薬を投与することもあります。
栄養障害がひどくなる前であれば、多くは回復します。
脳組織に寄生する原虫により引き起こされる脳炎により、眼振や斜頸を特徴とした神経症状を起こす病気です。発症すると首をかしげたような格好のまま、頭の位置を正常に保つことができなります。うさぎは激しいめまいから姿勢を保つことが困難になり、歩行や食事ができなくなってしまいます。重症の場合は体勢の崩れからそのまま横にグルグル回転してしまう、ローリングという症状を起こします。
診断のためには抗体検査が利用できますが、確実な検査ではありません。多くはその特徴的な症状から仮診断し、治療を開始します。フェンベンダゾール、アルベンダゾールといった駆虫薬を使用します。軽症例では数日の内服で回復することもありますが、重症例では 回復までに1ヶ月以上かかることもあります。脳炎が重度の場合は神経症状が強く出るため、駆虫薬と同時にステロイドによる治療を併用します。
脳炎症状を適切にコントロールできれば、首を傾げていながらも食欲旺盛なケースが多いのですが、自分で摂食することが難しいので、食事の補助が大変重要です。水を飲めないことも多いので、生野菜で水分補給したり、スポイトで飲ませたりします。それでも尿量が十分でない場合は皮下点滴で水分を補います。また、ローリング等により際限なくグルグルを回り続けるような場合は、鎮静剤を投与したり、斜頸した頭部を支えてローリングを防ぐために特殊なカラーを装着したりすることがあります。
スピロヘータの一種(トレポネーマ菌)にて引き起こされる感染症です。鼻・口の周り・陰部の周辺など粘膜に近いところで強い炎炎を起こします。移動のストレス等により体調を崩すと、発症することが多い様です。特定の抗菌剤にしか反応しないため、適切な治療が遅れてしまうことがあります。
いったん治ってからの再発も多く、外見上の治癒以降もしばらく治療を続ける必要があります。
治療方法は大きく分けて2つあり、教科書的にはペニシリンを用いた治療が一般的に記載されています。ただ、その方法は副作用が強く、時に致死的になるとされているので、国内では代わりに安全な抗菌剤を用いた方法が第一に選択される傾向にあります。ペニシリンよりも再発率が高いと言われますが、正確なところは報告がありません。
メリット・デメリットを合わせて考えながら治療を考えていく必要がありますが、総じて治療の成功率は高いと思われます。
ウサギは一生伸び続ける前歯(切歯)と奥歯(臼歯)を持っています。植物を前歯で千切り、奥歯ですりつぶすことで、伸びすぎないようになっています。ペレットや穀物だけでは十分な咀嚼運動がなされず、歯の伸びすぎにつながります。チモシー等の干し草を十分に与えましょう。
また、穀物のあげすぎも不正咬合の原因になると考えられています。トウモロコシ、麦などの穀物は、カルシウムに対するリンが多く、その結果、あごの骨がもろくなってしまいます。歯を支えているのはあごの骨ですから、リンの摂りすぎによって歯の伸長方向が変わり、歯が正常に磨り減らなくなります。力学的な原因から、上あごの奥歯は頬に、下あごの奥歯は舌に刺さるようになり、うさぎは痛みのためよだれを垂らしたり、食欲がなくなっていきます。
伸びすぎた切歯・臼歯は、専用の鉗子、もしくはドリルにより切ったり、削ったりすることができます。一度噛み合わせを調整しても、うさぎの歯は常に伸び続けますので、再度問題を起こす場合は、定期的な処置を行います。
れるうさぎが多いです。
生活環境中で床が固すぎる、足の裏(かかとの部分)に潰瘍を起こしてしまうことがあります。もともと野生のウサギは柔らかい土の上で生活するため、自然界では起こらない病気ですが、ペットとして買われているウサギは、フローリングや金属製のすのこ(プラスチック製でも)などの硬い床ですごす時間が長いと、次第にかかとの脱毛が始まることがあります。最初は脱毛だけですが、そのまま気づかないでいると、皮膚に潰瘍ができてしまい、じっとしていることが多くなったり、食欲がなくなったりしてしまいます。
足の裏を自宅でも観察できる場合は、ときどきチェックすると良いでしょう。かかとの裏の毛が薄くなって、赤い皮膚が見えていたら注意が必要です。足の裏を見せてくれない場合は動物病院でチェックしてもらいましょう。スノコ(プラスチック製、木製ともに)だけのときは、固すぎることが多いので、ふかふかの絨毯、褥瘡マット、牧草などを、うさぎの生活圏全体に敷き詰めると良いでしょう(特に一番多く過ごす場所を重点的に!)。
一度剥げてしまうと、なかなか元のようにフサフサにはなりませんが、生活環境の改善により、多くはそのまま悪化せずに過ごすことができるようです。
ウサギはときに腸の動きが停滞して、お腹が痛くなったり、食欲がなくなったりすることがあります。ウサギは身体中の抜け毛を飲み込んで、通常は便と一緒に排泄しますが、腸の運動低下により毛玉が詰まってしまうこともあります(毛球症)。以前は毛玉を飲み込むことにより発症すると考えられていた毛球症ですが、現在は腸の運動低下が根本的な原因であると考えられています。
食欲の低下とともに、糞がいびつな形になったり、小さくなったり、量が減ったりしたら注意です。もし、おしっこの量がいつもより少なくなっていたら、すぐに動物病院を受診しましよう。歯ぎしりをしたり、よだれを垂らしたりなど、不正咬合の場合と似たような症状が出ることもあります。お水を飲まなくなり脱水に陥るうさぎも多いです。食欲がなく、お水も飲んでいないないときは、スポイトなどでぬる湯を数mlずつ2−3時間おきに飲ませてみてください。
ウサギの消化管の運動は、摂取する食物繊維に依存しています。チモシーなどの牧草を十分に取らなければ、消化管運動の停滞をきたします。また、換毛期に大量の毛(毛玉を丸ごと)を飲み込んだり、熱中症、エンセファリトゾーン症などの感染症も食滞の引き金となります。
診断においては、腹部の触診、便の性状、尿量、レントゲン写真などから状況を把握します。換毛期かどうか、急な食事の変更の有無もお聞きしていきます。治療はまず、皮下点滴を中心とした治療が内科治療が基本となります。閉塞を疑うような場合でも。点滴だけで下の様に毛玉を糞と一緒に排出してくれるうさぎが多いです。
体の表面に寄生するダニの一種です。一見、フケのように見えますが、顕微鏡で見るとダニであることがわかります。かゆみが出ることもあり、ストレスにより食滞に陥ることもあるようなので注意が必要です。
皮膚に垂らすだけのお薬で治療可能です。2−4週おきに2−3回投与します。
外科 surgery |
去勢・避妊等ご希望の場合はご相談ください。
避妊・去勢手術 5件
皮膚腫瘤切除(パピローマ) 1件
外傷処置 1件
その他 Other services |
爪切り(500円、再診料なし)
全身麻酔下での毛玉の除去など
うさぎの食事
うさぎは食事管理が健康を保つ基本になります。好き嫌いや食べ過ぎを避けて、不溶性食物繊維(牧草)をしっかりと食べさせましょう。甘いものの食べ過ぎは偏食を招きます。牧草を食べて欲しいのに好き嫌いしてしまう。そうならないように普段から粗食にしっかりと慣れさせる必要があります。 |
生後4ヶ月〜1歳:体重の3〜5% 1歳〜:体重の1.5〜2%
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