本日ご紹介するこの11歳のチワワさん、以前から皮膚の痒みとフケが続いていました。
食べ物のアレルギーかもしれないということで、何年も専用の食事だけ与えられてきたのですが、症状は変わりません。改めて当院で検査したところ、マラセチアという皮膚に住む真菌(かび)が増殖していることが判明しました。そこで抗真菌剤の入った薬用シャンプーで薬浴をすると、皮膚の赤みはすっかり改善しました。
また、食事についても再検討しました。いつもと違うものを与えてみましたが、フケも痒みも悪化しません。食事制限の必要はないことがわかりました。
このケースと同じように、アレルギーかそうでないかとは別に、カビや寄生虫の治療をするだけで改善する(または、薬が必要なくなる)場合はたくさんあります。続けている治療や食事が今の症状に合っているのかどうか、時々見直すといいかもしれません。長いお付き合いになることの多い皮膚病ですから、テイラーメイドなお手入れ方法を見つけるお手伝いができたらと思います。