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2015.07.20

動脈管開存症

動脈管(PDA)を通って逆流する血液(赤色)。下から上へジェット状に噴き出しています。

本日は若齢のキャバリアに見つかった心臓病のお話です。

 

胎児は肺呼吸をしないので、心臓を出た血液が肺を通らずに心臓へ戻ってくる抜け道(動脈管)を持っています。生後間もなくこの動脈管は閉じて、代わりに心臓から肺へ、そして心臓へと戻ってくる通り道を使うようになります。

ところがこのキャバリアさんでは、動脈管がうまく閉じませんでした。そのために、肺で酸素をもらった血液が、全身へ送られる前に抜け道から逆戻りしてしまっています。

 

この動脈管開存症は、放っておくと命に関わる怖い病気です。子犬の検診で念入りに聴診をするのは、このような心臓病の徴候がないかどうかを確認しているのです。

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